芸術鑑賞会を行いました

日時:3月20日(月)午前中
場所:山本能楽堂(大阪市中央区)

本校1年次生徒を対象に、芸術鑑賞会をおこないました。今年の会場となった山本能楽堂は国の有形文化財に指定されている、由緒正しい能舞台です。最初、その場所に足を踏み入れた時は、落ち着いた和の雰囲気と厳かな佇まいに襟を正すような気持ちになります。しかし、長い時間をその場所で過ごしていると、まるでここが我が家であるかのような、安心感に包まれます。

内容は、狂言「附子(ぶす)」と「蝸牛(かぎゅう)」)を鑑賞しました。「お豆腐狂言」として有名な大蔵流狂言の茂山千五郎家の皆様を役者様としてお招きしました。

まずは鈴木実さんより狂言の基礎知識について講義を受けました。その後、茂山千五郎さん、茂山茂さん他、5名の役者様による舞台を鑑賞しました。最初に基礎知識を教えていただいていたので、生徒たちはその後の舞台がとても理解しやすかったようです。また、役者様たちはその場の観客の雰囲気を瞬時に察知して、当意即妙に声色を変えたり現代風の言い回しを取り入れたりなどされており、内容は昔のものでありながら、新鮮味と親しみを持って鑑賞することができました。

謡の段になると一瞬で空気が張り詰めたものに変わります。その格調高い謡に、「狂言はやはり正真正銘の日本伝統文化だ」と再確認させられるのでした。

狂言を見終わった生徒たちは、「あむ、あむ」など、舞台で交わされたセリフを口にし、狂言の世界に浸りきっているようでした。すっかり狂言のとりこになっていたようです。

生徒の感想
生徒の感想

「昔のクスッと笑えるコントのような感じが現代と少し似ていて、おもしろかったです」

「演目中の無音の時間さえも日本の芸術を感じたし、今までに見た事ないものを見せてもらいました」

「昔の言葉でも分かりやすくて、今も昔も人間は考えたり感じたりすることは同じなんだと思い、面白かったです」