ガザ地区とのオンライン交流

日時:1月18日(火)16:00~17:00

場所:兵庫県立国際高等学校 PCルーム

 1,2年次生希望者15人を対象に、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営するガザ地区の学校の同世代の生徒との平和学習オンライン交流が行われました。生徒達は2回の事前学習を通じて、ガザ地区やパレスチナ地域への理解を深めた上で今回の交流に臨みました。

  交流では、お互いの国や地域の生活や文化を紹介し合いました。例えば、ガザ地区には、「進撃の巨人」や「ワンピース」といった日本の漫画やアニメが伝わっており、日本の漫画やアニメに興味をもつ生徒がいました。また、日本の歴史が好きで、特に「侍」の文化に興味をもっていると答えてくれた生徒もいました。ガザ地区の生活については、フムス(中近東における伝統的な家庭料理)が日常的に食べられており、ガザ地区の生徒は、「フムスを嫌う人はいない。」と話してくれました。

  今回の交流を通じて、本校生は、テレビや新聞で報道されることだけでは知ることのできないガザ地区について理解を深めました。そして、複雑な歴史的政治的背景をもつガザ地区との交流は、本校生にとって、現代社会で起きている国際問題に対して主体的に考える態度と、様々な見方から物事を認識し、理解する力を育む大変良い機会となりました。

生徒の感想

・以前は、ガザと聞くと、ただひたすら暗いイメージがありました。でも、オンライン交流を通して、ガザの明るい面を知ることが出来て本当に良かったです。しかし、その明るさの反面、私たちとは異なる複雑なバックグラウンドを抱えているということも忘れてはならないと感じました。

 ・この交流を通して最も強く感じたのは、二つの意味での「目に見えることが事実ではない」ということです。二つの意味というのは、まず、自分たちが抱いているパレスチナのイメージはあくまでメディアが切り取った一部であって、実際は紛争下であっても私たちと同じような当たり前の生活を送っている人たちがいるということです。もう一つは、今回見たパレスチナの姿もまたほんの一部であるということです。英語を話して音楽を楽しむ人たちもいる中で、自分が最初に抱いていたイメージのように、紛争のトラウマを抱えている人々がいるのもまた事実だと思いました。

・交流する前はガザやパレスチナのことについてほとんど知識がなく、なんとなく政治なども難しそうだと思って知ろうとしませんでした。ですが、今回、交流に参加して事前学習で勉強したり現地の人のお話を聞いたりしてイメージがすごく変わりました。最初はみんな住むところもボロボロで毎日生きるのに精一杯というイメージでした。しかし、街の雰囲気や食事、学校などについて学習するうちに自分は大変偏ったイメージを持っていたと気付きました。

 ・交流をする前に自分がパレスチナの人々に対して抱いていたイメージは、紛争によるトラウマを抱えている、将来の選択肢が少なく絶望的な状況で生きている、といったものでした。しかし、いざ交流をしてみると、日本に住む10代の私たちと全く変わらない元気溌剌とした方たちで、趣味なども私たちと話が合い、自分がどれだけ偏ったイメージを持っていたかを思い知りました。